クーロン黒沢のおもしろ沖縄探検記

沖縄のこわいところ:暗い洞窟の奥から真っ白な顔がニヤリ?【大山貝塚】


沖縄・奄美の民間霊媒師(シャーマン)といえば「ユタ」。何か重大な決定をするさい、身近なユタに相談する沖縄人は多く、「医者半分、ユタ半分」ということわざがあるほど。

今回はそんな「ユタ」が、霊的な修行を積むため通うという心霊……いや、パワースポットに行ってみた!


恐る恐る向かった先は、超広大な米軍普天間基地のすぐ脇にある「大山貝塚」。その名の通り、縄文後期の石斧や土器などが出土した貝塚だが、同時に沖縄でも指折りの霊場であるらしい。

この「大山貝塚」をググッてみれば、悲鳴が聞こえたとか、白装束の女が走り寄って来ただとか、肝試しの一行が事故死したとか、よくもまあ、これだけ集めたもんだと感心するほど、背筋の凍るエピソードのオンパレード。



マジ?マジ? とドキドキしながら国道58号を北上。ニトリ宜野湾店のはす向かい、小さな薬局の角を曲がり、米軍基地の方角に急坂をゆっくり登ってゆく。しばらくすると道は細く、激しくうねるので、車は停め、歩くべきかもしれない。


坂の中腹で「大山貝塚」という石碑を見ても、目的地はまだ先。さらに登り続けると、突然目の前に青々とした芝生、高いフェンスに囲まれた建物群。前方で「米国海兵隊施設」の警告板が行く手を阻む。



遥か彼方まで連なる基地の金網。目的地はまだ先だ……。目指す霊場は、フェンスと雑草の茂みに挟まれた、わずかなスキマの先の先。


奇妙な景色と静けさに胸騒ぎを覚えながら先を急ぐ。基地内は人の気配がなく、聞こえてくるのはざわざわと風にそよぐ木々の葉擦ればかり。しばらく歩くと事前に調べた情報通り、右の茂みにぽっかりと口を空けた小径を発見。



草ぼうぼうの石段を踏みしめ、奥へ進むと、どん詰まりにコンクリの小さな祠がひとつ。沖縄では神聖とされる場所にある霊域のシンボル、拝所(うがん)だ。


一説によれば、この場所こそが、この世とあの世の境界線。祠の脇には人ひとり、ようやく入れる黒々としたほら穴があり、ライトを照らしても中の様子はほとんど伺えない。



ここから先は後から知った話だが、ふざけ半分で穴に入った者が誰かに足を引っ張られたとか、不用意に穴を覗き込んだ途端、暗闇からぬっと現れた見知らぬ顔といきなり目が合い、ショック死しただとか……東京に戻った今もなお、思い出さずにはいられない「大山貝塚」にまつわる幾つもの怪談話。正直、面白半分に行ったことを後悔しております。


霊魂の類を一切信じない訪問者は、鉢合わせた海兵隊員からフェンス越しにムチャクチャ冷やかされたとか、結局、どっちに転んでも怖い場所。色々な意味で微妙なスポットでもあるので、くれぐれも、訪れるときはリスペクトを忘れないでほしい。


大山貝塚(大山御獄)
沖縄県宜野湾市大山富盛原